ビジネス : 討論会後に姿を見せたヒラリー

討論会後に姿を見せたヒラリー

討論会後に姿を見せたヒラリー
討論会自体は、その会場からCNNを通じ全米に生中継される。今回討論会が行われたハンプステッドにあるホフストラ大学構内の広場は、特設ステージで埋め尽くされていた。

各チャンネルは、それぞれの特徴を生かしながら、視聴者の興味が湧くように朝から本番の9時直前まで特番を流していた。NBCは小さなステージに評論家を呼び、周りにスピーカを設置して、観客も内容が聞こえるようになっていた。番組の合間にアンカーらが観客の呼びかけに応えたりと、和気あいあいの良い雰囲気が伝わる。FOXニュースは、トランプ寄りといわれているが、大きなステージで行われるショーに多くの観客が付いていた。

私はCNNの最前列中央付近にいた。アンカーのちょうどななめすぐ後ろだったので、結構画面に映りこんでいたらしい。20~30分ごとに出演者がくるくる入れ替わり、CNN一番の人気アンカー、アンダーソン・クーパー氏が現れると若い女性から黄色い声援が飛んだ。スリムでハンサム、頭の回転が速く、危険地域にも自ら取材に出向く行動派の彼。人気ナンバーワンの称号は彼のためにあった。ある男性が私たちに言った「彼女知らないのかなぁ?彼ゲイなんだけど」別の女性が振り返って言った「みんな知ってるけど、いいんじゃない。それで」。私も純粋にそう思う。

こちらでボランティアとして活動しているとLGBT(※)の人たちに多く出会う。ヒラリー氏がマイノリティーに対しての手厚い処遇をするからなのだろう。日本も国際的になってきたとはいえ、住んでいるところにもよるが、多国籍の人たちに囲まれて生活することは少ない。

NYに住んでみるとまさにメルティングポット(人種のるつぼ)という言葉の意味とその事実に納得する。体格の違いはもちろんのこと、肌の色、髪の色、目の色、文化や慣習のすべてが全く違う。環境が違えば、考え方が違って当たり前だし、いろんな人間が存在している。

私は子供の頃から親に「他人に迷惑をかけないようにしなさい」と言われて育ってきたものの、生活している以上、大なり小なり、迷惑とまでいかなくても、誰かにお世話になっているものだと思う。「自分らしさ」を見失わず、「自分らしく」生きていくのは、時として難しい。『真の世界平和』とは何か。お互いのことを少しでも理解し、お互いの存在を認め合うことだと私は思う。

ところで、クーパー氏、何度か皆で呼びかけたおかげか!? 彼が一度だけ振り返ってくれた。ちなみに彼は、ABCのマーサ・ラダッツ氏と共に第2回討論会のホストを務めるので、どんな質問で候補者の素顔と素養を引き出してくれるのか、今からとても楽しみにしている。

夜8時30分になり、私たちは近くのウォッチングパーティの会場に移動した。普段は映画館だという広い会場には、いつも通り飲み物とピザなどが用意されていた。

私は、「Hi Sonoki!」と声をかけられ、振り返ると4月にあったニューヨーク予備選前のTV討論会を一緒に見た仲間の一人、マリリンが立っていた。二人で抱き合って再会を喜んだ。

討論会が終わった瞬間、多くの人が立ち上がりステージの前まで押し寄せた。私たちは一番前で見ていたので、マリリンに急ぎステージ前に陣取るように言った。

「たぶん、ヒラリーがこの会場に来るから」。

4月の時もそうであったが、この会場に入った瞬間、設置されたステージを見てそう思ったのだ。すると、オーガナイザーの人がマイクを持って言った。「皆さん、帰らないで。この後スペシャルゲストが来ます」。彼が言い終わらないうちに物凄い歓声が上がった。そう、予想通り、ヒラリーが来る! 

どれくらい待ったのだろう。興奮と疲れから覚えていない。が、彼女が現れて、会場のボルテージは最高潮に達した。皆、今見たばかりの討論会の大勝利を祝うかのように歓声を上げた。ヒラリー氏も興奮冷めやらぬ感じで話し始めた。

「皆さん、いつも応援してくれてありがとう。今日の討論会はいかがでしたか」
(歓声が上がる) 
「でも、まだまだ予断を許さない状況です。どうか選挙当日まで私のことをサポートしてください」

シンプルに語り、ステージを後にした。夜中の12時を回り、私たちはまたバスに乗り込み2時間かけて帰路に着いたのだった。

※LGBT(エル・ジー・ビー・ティー)または GLBT(ジー・エル・ビー・ティー)とは、女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、性同一性障害を含む性別越境者など(トランスジェンダー、Transgender)

江木園貴(えぎ そのき)
国際イメージコンサルタント。大分県出身。米国大学留学後、米国テレビ製作会社日本支局入社、TV制作プロデューサー、MC&アナウンサーを経験。その後、衛星放送会社、音楽配信会社などの広報・PR/IRを経て、イメージコンサルティング会社、(株)プレゼランスを設立。アメリカの大学に留学時、偶然見たビル・クリントン氏の大統領選挙の演説の様子に感動し、大統領選挙並びに印象を良くすることに関して研究をはじめ、ロンドンやNYにてカラー、ファッションやヘアメイク、メディアコミュニケーションをはじめとするイメージコンサルティング全般を修得。アメリカにて国際イメージコンサルタントの資格取得。人生を変えるきっかけとなったクリントン氏に20年を経て恩返しするべく、1年間日本での仕事を休み、選挙ボランティアとして活動中。NY在住。

江木園貴(えぎ そのき)
国際イメージコンサルタント。大分県出身。米国大学留学後、米国テレビ製作会社日本支局入社、TV制作プロデューサー、MC&アナウンサーを経験。その後、衛星放送会社、音楽配信会社などの広報・PR/IRを経て、イメージコンサルティング会社、(株)プレゼランスを設立。アメリカの大学に留学時、偶然見たビル・クリントン氏の大統領選挙の演説の様子に感動し、大統領選挙並びに印象を良くすることに関して研究をはじめ、ロンドンやNYにてカラー、ファッションやヘアメイク、メディアコミュニケーションをはじめとするイメージコンサルティング全般を修得。アメリカにて国際イメージコンサルタントの資格取得。人生を変えるきっかけとなったクリントン氏に20年を経て恩返しするべく、1年間日本での仕事を休み、選挙ボランティアとして活動中。NY在住。