ビジネス : 副大統領候補ケイン氏をオフィスで応援!

副大統領候補ケイン氏をオフィスで応援!

副大統領候補ケイン氏をオフィスで応援!
今月4日、副大統領候補のTV討論会が始まった。私たちは、オフィスに集まり、ボランティア仲間と一緒に画面に注目していた。二人が呼び込まれた。民主党からティム・ケイン上院議員、共和党からインディアナ州知事マイク・ペンス氏、二人はお互いにダークスーツに白いシャツ、そして各党のイメージカラーとは反対の赤、青のネクタイをして現れた。

民主党のティム・ケイン氏は58歳。バージニア州の州都・リッチモンドの市議を2期務めたのち市長に就任。その後バージニア州副知事・知事を経て、2012年に上院議員に当選。ケイン氏はスペイン語に堪能で、市長時代よりヒスパニック系住民などマイノリティの地位向上に積極的に取り組んできたことや彼の地元バージニア州は、大統領選挙の勝敗のカギを握るスイング・ステート(浮動票が多い州)のひとつとされ、ここを確実に抑えることでクリントン氏の勝利につなげるために選出されたといわれている。

私は、7月行われた民主党全国大会(DNC)の翌日に行われた演説会に参加した際、ケイン氏と初めてお目にかかり、実際に言葉を交わしていた。

その時は、党公認、大統領・副大統領両候補による記念すべき第1回目の演説会ということで、ヒラリー氏、ビル・クリントン氏、ケイン氏、ケイン氏夫人のアンさんという華やかなステージであった。演説が終わり、ステージからそれぞれが降りて来て、私たちと交流してくれたのだった。ケイン氏は副大統領候補に選出されたばかりということもあり、とても丁寧に接してくれた。私はスーパーボランティア軍団に交じり、優先席である最前列にいたため、その場で言葉を交わすことができたのだ。

彼は、第2外国語で話す私とゆっくり丁寧に会話をしてくれた。私が日本から来たと話すと、「アメリカは日本とまったく違うでしょう!?」と聞いた。私も選挙制度が全然違うこと、アメリカは移民をはじめ、多くの人にチャンスがある素晴らしい国であることなどを話した。

普通、こんな場では、観客1人に対して数秒から1分程のわずかな時間しか割くことはできない。しかし、この時は3~4分は話した気がする。彼の後に回ってきた夫人のアンさんも、とても庶民的で優しい感じが漂い、好感度・大であった。

一方、共和党のマイク・ペンス氏は57歳。インディアナ州出身で弁護士、敬けんなクリスチャンとして有名だ。2000年に下院議員に初当選以来、6期12年に渡って下院議員を務めた後、2012年にインディアナ州知事に当選し、現在も州知事を務めている。下院議員時代に下院共和党指導部のポストを務めていたこともあり、共和党内に幅広い人脈を持ち、外交や安全保障にも詳しいことで知られている。

また、敬けんなクリスチャンで人口中絶や同性婚に反対する保守的立場であることから、トランプ氏への不信感が根強い共和党内保守派との良いパイプ役になると期待されている。実際、7月に行われた共和党全国大会でトランプ氏への支持を拒んでいたテッド・クルーズ上院議員が、のちにトランプ氏への支持表明をした背景にはペンス氏の働きかけがあったと伝えられている。

ペンス氏が副大統領候補に選出されて以来、彼が当初支持していたTPP=環太平洋パートナーシップ協定についても、反対を表明しているトランプ氏の意見に完全に同意していると発言した。さらに政治経験のないトランプ氏を経験豊富なペンス氏がうまくフォローしてくれるのでは、と期待されている。

第1回目の大統領候補によるTV討論会に準備不足で登場したトランプ氏に対して、用意周到に練習を重ねて来たとされるペンス氏の答弁は、質問に沿って答えるというよりは、終始トランプ氏の発言を擁護する形となった。

しかしながら、我が陣営ケイン氏がペンス氏答弁の最中に何度も割って入り、早口で急所をまくしたてる言動に落ち着いて対応できていたことが功を奏し、副大統領候補の討論会はペンス氏に軍配を挙げた人が多かったようだ。

もちろん、ケイン氏が語ったトランプ氏の“うそ発言”の数々についての正確なデータと考察は、ケイン氏の頭の良さや鋭さを垣間見せ、ペンス氏がかばいきれない状況を作り出していたものの、ケイン氏の持つ穏やかで優しい印象から“せっかち”でよどみなく相手を攻撃するというようなマイナスイメージにつながったのかもしれない。

これがTV討論会の“本当の怖さ”だと思う。
その答弁の善し悪しでなく、ノンバーバル(言語以外)コミュニケーションによる、その場の印象や雰囲気によって好感度が左右されてしまうのだ。

私たちのオフィスで行われたウォッチングパーティの会場では、答えをはぐらかし、トランプ氏を擁護していたペンス氏には、当然軍配を挙げるはずもなく、その場に集っていたボランティア仲間の誰もが、ケイン氏の鋭さを褒め称えていたが……。

さて、間もなくヒラリー氏対トランプ氏による第2回TV討論会が始まる。第1回目と違い、その場で観客からの質問を受ける対話形式になるため、真の実力が試される。今回のペンス氏の好感度もトランプ氏支持への貢献度は低いと思われ、第1回目の失敗を踏まえてトランプ陣営は、準備を重ねる必要があるだろう。そして、優位に立っているクリントン氏がこのまま順当にポイントを稼げるのか、現地からしっかりと見守り応援していきたいと思う。

オフィス ウォッチングパーティの模様。討論会直前

オフィス ウォッチングパーティの模様。討論会直前

二人の答弁を見守る

二人の答弁を見守る

(おまけ)第1回目の記念すべき演説会の模様がネットニュースに写真入りで掲載されました!『ヤングサポーター』と紹介され、皆んなで喜びました(笑)

(おまけ)
第1回目の記念すべき演説会の模様がネットニュースに写真入りで掲載されました!
『ヤングサポーター』と紹介され、皆んなで喜びました(笑)


江木園貴(えぎ そのき)
国際イメージコンサルタント。大分県出身。米国大学留学後、米国テレビ製作会社日本支局入社、TV制作プロデューサー、MC&アナウンサーを経験。その後、衛星放送会社、音楽配信会社などの広報・PR/IRを経て、イメージコンサルティング会社、(株)プレゼランスを設立。アメリカの大学に留学時、偶然見たビル・クリントン氏の大統領選挙の演説の様子に感動し、大統領選挙並びに印象を良くすることに関して研究をはじめ、ロンドンやNYにてカラー、ファッションやヘアメイク、メディアコミュニケーションをはじめとするイメージコンサルティング全般を修得。アメリカにて国際イメージコンサルタントの資格取得。人生を変えるきっかけとなったクリントン氏に20年を経て恩返しするべく、1年間日本での仕事を休み、選挙ボランティアとして活動中。NY在住。